30代・40代の退職代行おすすめ6選|会社を辞めたいけど言えない人の選び方

「会社を辞めることは決めている。でも、自分では言えない」
「退職を伝えたら強く引き止められそう」
「もう会社と直接やり取りしたくない」

このような人にとって、退職代行は選択肢の一つです。ただし、選ぶべきサービスは料金だけでは決まりません。退職意思や有給取得の希望を会社へ伝えてほしいだけなのか、会社が拒否した場合の交渉まで必要なのか、未払い給与や損害賠償など法的な問題まであるのかによって、依頼先は変わります。

この記事では次の6サービスを比較します。

  • 退職代行Jobs
  • 退職代行ニコイチ
  • 退職代行ヤメドキ
  • 男の退職代行
  • わたしNEXT
  • 弁護士法人ZEN

まだ「辞める・残る」で迷っている人は、退職代行を選ぶ前に「30代・40代の転職の悩み完全ガイド|不安と後悔を減らす方法」で判断を整理してください。

目次

結論|自分の場合はどこに頼む?

最初に、自分が会社に何をしてほしいのかを確認してください。

あなたの状況まず比較したいサービス
退職意思や有給取得の希望を会社へ伝えてほしい。会社との争いはない退職代行ニコイチ
退職意思を伝えてほしいが、会社が拒否した場合の交渉も心配退職代行Jobs+労働組合
退職や有給の希望を伝えてほしく、料金を先払いしたくない退職代行ヤメドキ
男性向けの退職相談サービスを利用したい男の退職代行
女性向けに設計された退職相談サービスを利用したいわたしNEXT
未払い給与・残業代、損害賠償など会社との法的な問題もある弁護士法人ZEN

ここで一番重要なのは、「会社へ伝えること」と「会社と交渉すること」を分けることです。

たとえば、「残っている有給を使いたいと会社へ伝えてほしい」という依頼と、「会社が有給取得を拒否したので、本人に代わって会社と交渉してほしい」という依頼は同じではありません。

未払い給与や残業代も同様です。「未払いがあるという本人の主張を会社へ伝えてほしい」ことと、「会社へ支払いを請求し、金額や支払方法について交渉してほしい」ことは別です。

6社のできること・できないこと

スクロールできます
サービス退職意思を伝える有給取得の希望を伝える拒否された後の退職日・有給等の交渉未払い給与・残業代の請求・交渉損害賠償など法的対応
退職代行Jobs○○Jobs本体は×/労組加入時は交渉可※範囲確認Jobs本体は×/労組加入時は要確認×
退職代行ニコイチ○○×××
退職代行ヤメドキ○○×××
男の退職代行○○×××
わたしNEXT○○×××
弁護士法人ZEN○○○※受任範囲による○※受任範囲による○※受任範囲による

男の退職代行は公式サイトで「有給をすべて消化して辞めたい」といった相談を受け付け、有給消化のサポートを案内しています。一方、利用規約では就業・退職に関わる条件等の交渉を業務範囲外としています。

わたしNEXTも、有給をすべて消化して辞めたいという相談を受け付け、有給消化についてのFAQを掲載しています。一方、会社側から慰留や交渉を持ちかけられても、サービス側は交渉には応じないと説明しています。

ヤメドキは、退職意思や有給取得の希望を伝えることに対応していますが、金銭請求などの法的な交渉はできないと案内しています。

ニコイチも、有給消化など本人の希望を会社へ伝えることを案内しています。

労働組合が関係していれば、何でも交渉できるわけではない

労働組合には、組合員のために会社と交渉する権限があります。ただし、労働組合が関係する退職代行だからといって、有給、未払い賃金、退職日などについて、すべてのサービスが同じ範囲まで交渉してくれるわけではありません。

たとえば、男の退職代行・わたしNEXTは、特定商取引法表示上では合同労働組合「退職代行toNEXTユニオン」が退職代行サービスの実施者となっています。
しかし、利用規約では「就業および退職に関わる条件等の交渉」は業務範囲外とされています。
つまり、「労働組合がサービスを実施している」ことだけを見て、「有給や退職条件について会社と交渉してもらえる」と判断してはいけません。実際に何を交渉してもらえるのかまで確認することが重要です。

Jobsについても、Jobs本体の利用規約では、退職日、未払い賃金、退職金、有給休暇などの交渉を行わないと明記されています。
一方、合同労働組合ユニオンジャパンと連携し、会社との交渉が必要になった場合に労働組合を利用できる仕組みを案内しています。

そのため、「会社がこちらの希望を拒否した場合、労働組合が具体的にどこまで交渉してくれるのか」を申し込み前に確認してください。

「弁護士監修」と「弁護士に依頼する」は違う

「弁護士監修」と表示されていても、その弁護士があなたの依頼を受け、あなたの代理人として会社と交渉するとは限りません。弁護士監修は、サービス運営について弁護士から指導・助言を受けているという意味で使われることがあります。

一方、

  • 会社と交渉してほしい
  • 未払い給与や残業代を請求してほしい
  • 会社から損害賠償を請求されている
  • 会社へ慰謝料などを請求したい

という場合は、弁護士が実際に自分の依頼を受けて対応するサービスかを確認する必要があります。

今回比較する6社では、弁護士法人ZENがこの役割に当たります。ZENは退職の通知・交渉に加え、未払い賃金・残業代、有給、退職金などへの対応を案内しています。

退職代行おすすめ6社を詳しく比較

退職代行Jobs|会社との交渉も選択肢に残したい人

退職代行Jobsは、株式会社アレスが運営する退職代行で、合同労働組合ユニオンジャパンと連携しています。Jobs本体が行うのは、本人の希望を会社へ伝え、会社からの回答を本人へ伝える取次業務です。退職日、未払い賃金、退職金、有給休暇などについて、Jobs本体が会社と交渉するわけではありません。一方、会社との交渉が必要になる場合に備えて、労働組合へ加入できる仕組みがあります。

現在の料金は下記のようになっています。

  • シンプルプラン:27,000円(税込)
  • 労働組合への同時加入を含む安心パック:29,000円(税込)

シンプルプランを利用した後で労働組合へ加入する場合は、加入金と組合費を含め4,000円が必要と案内されています。後払いも利用できます。

向いているのは、

  • 自分では会社へ退職を伝えられない
  • 有給取得などの希望も伝えてほしい
  • 会社が拒否した場合には交渉が必要になるかもしれない
  • 最初から労働組合との連携も選択肢に入れておきたい

という人です。

申し込み前に、「会社が退職日や有給を拒否した場合、ユニオンジャパンでは具体的にどこまで交渉してもらえますか?」と確認すると、自分に必要なプランを判断しやすくなります。

退職代行ニコイチ|退職や有給の希望を伝えてほしく、会社との争いがない人

退職代行ニコイチは、株式会社ニコイチが運営する民間の退職代行です。退職意思だけでなく、有給消化、給与、必要書類などについて本人の希望を会社へ伝えることを案内しています。

向いているのは、「退職することは決めている」「有給を使いたいなどの希望も会社へ伝えてほしい」「会社と法的に争っているわけではない」という人です。

一方、会社が拒否した後に、本人に代わって未払い賃金などを請求・交渉することを目的としたサービスではありません。

料金は27,000円(税込)です。申し込み前に、現在の料金に含まれるサービス範囲と、追加費用が発生する条件の有無を公式サイトで確認してください。

退職代行ヤメドキ|希望を伝えてほしく、料金を先払いしたくない人

ヤメドキは、退職意思や有給取得の希望を会社へ伝えてほしく、後払いを重視する人向けです。
公式サイトでは、

  • 会社への退職連絡
  • 会社との連絡窓口
  • 有給消化の申請
  • 退職関係書類の手配

などを案内しています。

一方、未払い残業代などについて本人の希望を会社へ伝えることはできますが、法的な金銭交渉はできないとしています。
現在の料金は、退職日が決定するなどした後、7日以内に支払う場合は24,000円(税込)、8日以降30日以内の場合は30,000円(税込)です。つまり、「後払い=いつ支払っても24,000円」ではありません。

向いているのは、「会社との法的な争いはない」「退職や有給について自分では話したくない」「料金を先払いしたくない」という人です。

男の退職代行|男性向けの相談先を希望する人

男の退職代行は、男性専門の退職代行サービスです。正社員・契約社員・派遣社員などの料金は21,800円(税込)で、別途組合費1,000円と案内されています。

公式サイトでは、

  • 退職意思の連絡
  • 有給を消化して辞めたいという相談
  • 必要書類を送ってほしいという希望

などに対応しています。

有給についても、有給消化して退職した実績を案内しています。したがって、有給取得の希望を伝えてほしい人も利用候補になります。ただし、利用規約では業務範囲を「退職する旨の連絡の取次ぎ」とし、就業・退職に関わる条件等の交渉は対象外としています。

そのため、「有給を使いたいと伝えてほしい」という人には候補になりますが、「会社が拒否したので、有給取得について会社と交渉してほしい」という目的で選ぶサービスではありません。

わたしNEXT|女性向けに設計された相談先を希望する人

わたしNEXTは、女性向けに特化して設計された退職代行です。正社員・契約社員・派遣社員などの料金は21,800円(税込)で、別途組合費1,000円と案内されています。女性向けに特化しているものの、性別にかかわらず利用できると案内されています。

公式サイトでは、

  • 退職意思の連絡
  • 有給をすべて消化して辞めたいという相談
  • 離職票など必要書類を送ってほしいという希望

などに対応しています。

一方、会社側から慰留や交渉を持ちかけられても「交渉には応じていない」と説明しており、利用規約でも退職条件等の交渉は業務範囲外です。

そのため、「会社との法的な争いはなく、女性向けに設計された相談環境で退職や有給の希望を伝えてほしい」という人の候補です。

弁護士法人ZEN|会社との法的なやり取りも必要な人

弁護士法人ZENは、弁護士法人が退職代行を提供している点で、他の5社とは役割が異なります。
公式サイトでは、

  • 会社への退職通知・交渉
  • 未払い給与・残業代
  • 有給消化
  • 退職金
  • 会社から損害賠償を請求すると言われた場合

などへの対応を案内しています。

向いているのは、

  • 会社との交渉を弁護士へ任せたい
  • 未払い給与や残業代を請求したい
  • 会社が有給取得を拒否している
  • 退職金について会社と争いがある
  • 「辞めるなら損害賠償を請求する」と言われている
  • ハラスメントなどの法的問題も相談したい

という人です。

一方、「会社との争いはなく、自分の代わりに退職意思や有給取得の希望を伝えてほしいだけ」なら、必ずしも最初から弁護士へ依頼する必要はありません。

費用は依頼する内容によって変わる可能性があるため、相談時に、

  • 退職代行だけを依頼する場合
  • 未払い給与や残業代の請求も依頼する場合
  • 損害賠償などへの対応も依頼する場合

の費用と受任範囲を確認してください。

申し込み前に確認する5つのこと

候補が決まったら、申し込み前に次の5点を確認してください。

  1. 退職以外に、有給や必要書類など自分が会社へ伝えてほしい内容は料金に含まれるか
  2. 会社が退職日や有給について拒否した場合、そこから先は誰が対応するのか
  3. 未払い給与・残業代などがある場合、伝達だけなのか、請求・交渉までできるのか
  4. 追加料金が発生する条件はあるか
  5. 会社から本人へ直接連絡が来た場合、どう対応すればよいか

特に重要なのは、「会社がこちらの希望を拒否した場合、そこから先は誰が何をしてくれるのですか?」と具体的に聞くことです。

「労働組合あり」「弁護士監修」といった表示だけで判断せず、自分が必要としている対応が実際の契約範囲に入っているかを確認してください。

利用前後に確認しておきたいこと

契約社員・有期雇用は契約内容も確認する

契約社員など期間の定めがある雇用では、無期雇用と退職のルールが同じではありません。

ただし、「有期雇用だから契約期間中は絶対に辞められない」と決めつけるのも正確ではありません。

民法628条では「やむを得ない事由」がある場合の解除が定められています。また、労働基準法137条では、一定の例外を除く1年を超える有期労働契約について、契約開始から1年を経過した後は労働者から退職を申し出られる規定があります。契約期間や個別事情で判断が変わるため、判断に迷う場合は弁護士や公的な労働相談窓口へ確認してください。

退職後は次の仕事についても整理する

退職代行は会社を辞めるためのサービスであり、その後のキャリアを決めるサービスではありません。
30代・40代なら、退職後は、

  • 職務経歴書を更新する
  • 応募できる求人を確認する
  • 退職理由を整理する
  • 次の会社で避けたい条件を決める
  • 転職までの生活資金を確認する

といった準備も必要です。

次の勤務先を探す段階なら、「30代・40代向け転職エージェントおすすめ比較|年収アップ・非公開求人で選ぶ5社」で求人を確認してください。

今後の方向性から整理したい場合は、「30代・40代向けキャリア相談サービスおすすめ比較|転職すべきか迷う人の選び方」も選択肢です。

FAQ

30代・40代で退職代行を使うのはおかしいですか?

年齢だけで判断する必要はありません。退職意思が固まっていて、自分で会社へ伝えることや直接対応することが大きな負担なら選択肢になります。自分で問題なく退職手続きを進められるなら、無理に利用する必要はありません。

退職代行を使うと転職で不利になりますか?

退職代行を使った事実だけで、一律に不利になるとはいえません。採用では在籍期間や退職理由、次の会社を選ぶ理由などを確認されることがあります。「なぜ退職したのか」「次の職場では何を変えたいのか」を説明できるようにしておく方が重要です。

退職代行を使えば有給休暇をすべて消化できますか?

必ず消化できるとは断定できません。重要なのは、有給取得の希望を「伝える」ことと、会社が拒否した後に「交渉する」ことを分けることです。利用するサービスがどこまで対応するか確認してください。

労働組合型なら未払い残業代も回収してもらえますか?

労働組合だから必ず回収まで対応するとは限りません。労働組合には会社と交渉する権限がありますが、実際にどの内容を交渉するかはサービスによって異なります。未払い給与や残業代の請求が大きな目的なら、具体的な対応範囲を確認し、必要に応じて弁護士への依頼も比較してください。

損害賠償が関係する場合も退職代行で対応できますか?

一般的な退職連絡の代行と、損害賠償への法的対応は分けて考えてください。会社から損害賠償を請求されている場合も、自分から会社へ慰謝料・損害賠償を請求したい場合も、弁護士へ具体的な状況を相談する方が適しています。

退職代行を使っても会社から本人へ連絡が来ることはありますか?

あります。退職代行から会社へ「本人へ直接連絡しないでほしい」と伝えても、それ自体に会社への強制力があるとは限りません。会社から直接連絡があった場合にどう対応すればよいかも、申し込み前に確認してください。

まとめ|「伝達」「交渉」「法的対応」で選ぶ

退職代行は、料金だけで選ぶよりも、自分が会社に何をしてほしいのかで選ぶ方が分かりやすくなります。

あなたの状況まず比較したいサービス
退職意思や有給取得の希望を会社へ伝えてほしい。会社との争いはない退職代行ニコイチ
退職意思を伝えてほしいが、会社が拒否した場合の交渉も心配退職代行Jobs+労働組合
退職や有給の希望を伝えてほしく、料金を先払いしたくない退職代行ヤメドキ
男性向けの退職相談サービスを利用したい男の退職代行
女性向けに設計された退職相談サービスを利用したいわたしNEXT
未払い給与・残業代、損害賠償など会社との法的な問題もある弁護士法人ZEN

特に覚えておきたいのは、「有給を使いたいと伝えてもらえるか」ではなく、「会社が拒否した後、誰がどこまで対応してくれるか」まで確認することです。

大きな法的トラブルはないものの、会社との交渉も選択肢に残したい人は、Jobsの対応範囲を確認してください。

法的な交渉や未払い賃金などの請求も必要な人は、弁護士法人ZENの退職代行・対応範囲を確認してください。

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この記事を書いた人

【プロフィール】
外資系企業の人事責任者として、これまで多くの採用面接に関わってきました。自身も日系企業・外資系企業で複数回の転職を経験しています。採用する側と転職する側、両方を経験しているからこそ書ける視点で、30代・40代に向けて、職務経歴書・面接対策・外資系転職・キャリアの悩みに役立つ情報を発信しています。一つでも参考になれば幸いです。

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