あなたは、確実に合格する志望動機はないが、確実に評価を下げる志望動機は存在することを知っていますか?
志望動機はあなたと企業との最初の対話です。難しく考える必要はありませんが、失礼のないよう、好印象を与えるよう誠意と熱意を見せてください。
不合格になる志望動機
- 学ぶことができる、福利厚生が良い、知名度が高いなど自分の成長や待遇にばかり焦点を当てている志望動機
- 応募先企業が求める求人要件とかけ離れた志望動
- 抽象的で曖昧、何をしたいかわからない志望動機。いわゆる、使いまわしの志望動機
実際、多くの転職希望者が1つの志望動機を考え、それを複数の応募先で使い回しているのが現状です。しかし、そういった薄っぺらな志望動機は、ちょっとした質問で簡単にボロが出てしまいます。
では、合格する志望動機はどのように準備すればよいのでしょうか?それは、5W1Hに沿ってストーリーを語ることです。

5W1Hに沿ってストーリーを語る志望動機?!



具体的な方法を今から説明するよ
志望動機が登場する2つの場面
志望動機を説明する機会は、書類選考時と面接時の2回あります。採用担当者は、書類選考は主に職務経歴や具体的なスキル、経験を重視します。そのため、書類選考段階での志望動機の重要性は一般的には低いと言えます。



志望動機を語るチャンスは書類選考と面接の2回
書類選考段階で志望動機の重要性が高くなる2つのケース
1.会社カルチャーとの相性を重要視する会社
候補者と会社カルチャーの相性を非常に重要視するところがあります。特に外資系にその傾向が多く見られます。この場合は志望動機の重要性は高まり、同じレベルの候補者であれば、志望動機がマッチする方が優先されます。カルチャーに合わない志望動機を書けば、それだけで書類選考時の不合格リスクが高くなります。
2. 募集部門での書類選考時
書類選考は人事に加えて募集部門でも行います。募集部門は本業以外には時間をかけたくないので、書類選考でふるいにかけ、有力な候補者だけを厳選して面接を進めようとします。その選抜方法の一つとして、スキルや経験に加えて志望動機や自己PRで合否を判断することがあります。
しかし、応募段階で、志望動機を重要視する会社か否かを判断することは不可能です。ではどうするのか?常に書類選考に有利な志望動機を書けばいいのです。



書類選考で有利な志望動機ってどうやって書くの?



4つのポイントを押さえれば大丈夫
書類選考に有利な志望動機を書くための4つのポイント
書類選考に有利な志望動機を書くためには、下記4点を実行しよう。
- 応募企業を研究をする
- 募集背景を理解する
- 求める人材要件を理解する
- 1分以内に読める文章量と簡潔さにする



要するに採用担当者の立場に立って志望動機を書くこと
企業研究をする
応募先企業のビジョン、ミッション、 バリューを理解しそれに即した志望動機とします。ビジョン、ミッション、 バリューは、ホームページを見れば詳しく紹介されています。
例えば、IT企業であるアップルに応募する場合と、銀行業である三井住友銀行に応募する場合を比較してみましょう。両社のビジョン、ミッション、 バリューが異なることは容易に想像できます。応募先企業のビジョン、ミッション、バリューを理解すると、長い目でみて本当に自分が入りたい会社かどうかがわかります。また応募先企業に取っても、自社に合う人から応募してもらうことができます。あなたと応募企業双方にとってwin-winの関係になります。



ビジョン、ミッション、バリューを理解すると、長い目でみて本当に自分が入りたい会社かどうかがわかるよ。
募集背景理解する
なぜこのポジションを外部募集しているのか、その募集背景を理解します。外部から人を採用するには、それなりのコストがかかります。コストをかけてまで外部採用するのは、社内にそれができる人がいないからです。そうであれば、入社後の自分の付加価値を志望動機でアピールしましょう。付加価値ということがピンとこなければ、自分は求められている結果を出せる即戦力であることをアピールすると理解してください。



自分は求められている結果を出せる即戦力であることをアピールする。
求める人材要件を理解する
どのようなスキル経験をもった候補者を求めているのか人材要件を理解します。採用企業が求めている人材要件に、自分の経験、知識、スキルがマッチする志望動機を作成します。例えば、マネージメント能力が高い候補者を必要としているのか?プレイヤーとして実務能力が高い人を求めているのか?それによっても希望動機のアピール方法は異なります。



人材要件を満たさない人と面接することはない。
1分以内に読める文章量と簡潔さにする
書類選考にかける時間は、約5分~10分程度と言われています。書類選考は、経験やスキルの確認が主となるため、志望動機を読むことに多くの時間はかけません。志望動機はさっと読めて、スムーズに頭に入る簡潔さ・分量にします。
例えば、『新規ビジネス開拓を会社の最重要事項としている会社が、新規開拓をリードできる中堅営業マンを募集している』と想定してみましょう。その場合 、新規開拓の実績、経験 スキルが応募先企業の新規開拓にどれだけ貢献できるのかを簡潔に書きます。
志望動機具体例 【書き方】
現職はITソリューション企業にて法人営業を担当し、中堅企業向けにクラウドサービスや業務効率化ツールの導入提案を行ってまいりました。特に新規開拓に注力し、飛び込みや紹介ルートの開拓を通じて年間30件以上の新規顧客を獲得、売上ベースで前年比150%の成長を実現しました。また、業界研究と経営課題のヒアリングに基づく提案により、競合他社からの切り替えにも成功しております。貴社が新規ビジネス開拓を最重要課題とされていることに強く共感し、即戦力としてリードできる営業力を発揮したいと考え、応募いたしました。
面接段階での志望動機の重要性
面接段階では、志望動機の重要性は格段に高まります。面接官に取って、志望動機は回答できて当然という前提があります。少なくとも、面接の想定質問として準備をしていると考えています 。 それにも関わらず志望動機を確認するのは、志望動機を聞く事によって、応募者の企業理解度、仕事内容の理解度を確認し、入社後のミスマッチをなくすためです。また、熱意や意欲を確認する目的もあります。志望動機が回答できないとことは、やる気がないと思われてもしょうがありません。 あらかじめ 志望動機は準備しておきましょう 。



面接での志望動機は重要。面接官はスラスラ回答できて当然だと考えている。
面接で成功する志望動機4つのStep
キーワードは、1) 達成した業績 2) 具体性 3) 論理性、4) 簡潔さ
面接官は、前職および現職で達成した業績が、自社でも再現可能かを判断しています。達成した業績の説明がない志望動機は、感想や思いに過ぎません。新卒ならそれでも受け入れられますが、即戦力の中途採用では何も達成した業績がないと判断されてしまいます。
達成した業績を、数値を交えて具体的な実例で説明をします。ここでは、5W1Hの説明を心がけください。When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、 What(何を)、Why(なぜ)、How(どのように)。
面接で最も嫌われることは、論理に一貫性がないことです。志望理由を最初に簡潔に述べ、その後に詳細な説明を加えて行きます。結論を最初に話すことによって、後の説明がスムーズに理解できます。
自分のスキルや経験が入社後にどう活かせるか、3分程度を目安に優先順位をつけて話す。
志望動機具体例 【面接】
① Step 1から4を5W1Hに沿って志望動機の骨格を作成
項目 | 内容 |
---|---|
When(いつ) | 私は現職の〇〇株式会社で、△△年から営業職として勤務し、3年間の実務経験を積みました。 |
Where(どこで) | BtoB向けの〇〇業界において、新規開拓と既存顧客フォローの両面を担当し、主に〇〇地域を中心に営業活動を行いました。 |
Who(誰が) | 私自身が主体となり、〇〇社のクライアントを担当し、顧客ニーズを分析したうえで最適な提案を行いました。 |
What(何を) | 具体的には、〇〇製品の販売を担当し、新規顧客獲得を強化。1年間で新規顧客20社を開拓し、年間売上を前年度比35%増加(約〇〇万円アップ)させることに成功しました。また、既存顧客との関係強化により、リピート率を60%から75%に向上させました。 |
Why(なぜ) | 貴社の〇〇事業は、業界の中でも高い成長率を誇り、特に〇〇分野での強みがあると認識しています。私のこれまでの営業経験と実績を活かせば、貴社のさらなる事業成長に貢献できると確信しています。 |
How(どのように) | 私は、データ分析を活用し、顧客ごとの購買傾向を把握した上で、最適な提案を行うスタイルを強みとしています。特に、CRMツールを活用して顧客情報を管理し、最適なタイミングでアプローチを行うことで成約率を向上させました。貴社においても、この手法を活かし、売上拡大と顧客満足度の向上に貢献します。 |
➁5W1Hで作成した骨格を基に簡潔にまとめる
新規開拓をリードできる 中堅営業マンを募集
「現職で、新規開拓20社、売上前年比35%増(約〇〇円アップ)を達成した経験があります。データ分析を活用した提案営業を得意とし、CRMを活用しながら成約率向上に取り組んできました。貴社の成長分野である〇〇事業において、これまでの経験を活かし、売上拡大と顧客満足向上に貢献することが可能だと考え応募致しました。



ここまでまとめれば、面接での追加質問にも対応が可能
面接で失敗する志望動機
キーワードは、1) あいまい、2) 一貫性がない 3) 自己中心、4) 冗長



反面教師として、面接で失敗する志望動機についても知っておこう
- 成長したい、学びたいなど、自己成長のみを強調する受け身な表現
- 御社の企業理念に共感してなど、ありきたりで具体性に欠ける表現
- 大きな仕事をしたいなど、漠然とした目標のみを述べる
- 前職への不満や批判的な表現
- 要領を得ないだらだらとした冗長な話し方
まとめ
志望動機の重要性は企業によって異なり、重視しない企業も存在します。しかし、適切な志望動機を準備することで、自身の強みや企業への理解度をアピールでき、採用の可能性を高めることができます。志望動機はあなたと企業との対話です。 30代/40代の転職者は、即戦力としての期待に応えられるよう、具体的で説得力のある志望動機を用意することが重要です。
志望動機を説明する機会は、書類選考時と面接時の2回
書類選考段階で志望動機の重要性が高くなる2つのケース
- 会社カルチャーとの相性を重要視する会社
- 募集部門での書類選考時リスト
書類選考に有利な志望動機
キーワードは、達成した業績、具体性、論理性、簡潔さ
書類選考に有利な志望動機を書くための4つポイント
- 応募企業を研究をする
- 募集背景を理解する
- 人材要件を理解する
- 1分以内に読める文章量と簡潔さにする
面接段階での志望動機の重要性は高い
キーワードは、達成した業績、具体性、論理性、簡潔さ
面接で成功する志望動機4つのStep
- 過去に達成した業績を説明する
- 具体的に実例を説明する
- 論理的に話す
- 簡潔にまとめて3分程度で説明する
5W1Hで志望動機を説明する
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(誰が)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
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